運動することは身体に良いですか?
若さを保ちますか?
という問いに
「やり方による」という答えがあります。
 
バレエやダンスは、練習をすることで上達しますか?
という問いも、答えは同じです。
 
では、その「やり方」とは何のことでしょうか。
 
私たちは一人ひとり、身体が違います。
 
遺伝的な骨格や体質。
後天的に身に付いた、身体の使い方の癖。
 
などが
筋肉の強さや柔軟性のバランスに影響し
その人なりのプロポーションを作ります。
 
それにより、特定の動作が難しくなったり
内臓の働きや血流を妨げて
体調不良の原因を作ることもあります。
 
また、忘れがちなことですが
私たちの身体は、思いのほか
感情の影響を受けています。
 
嬉しく誇らしい気持ちの時は
顔を上げ、胸を開いて
太陽の光をいっぱい浴びたくなるのではないでしょうか。

反対に、寂しく辛い気持ちの時は
下を向き、身体を屈めて
自分を世界から切り離したくなるかもしれません。
 
人は、様々な感情を姿勢や動作の特徴として体現します。

頭では認めていなくても
身体は正直なのです。
表には出せない感情や
忘れているつもりの記憶が
今の私の
身体の状態や姿勢を作っているのかもしれません。
 
ボディワークの手法の中には
そんな自分の隠れた感情と向き合って
絡まった糸を解いていくことで身体を変える。
というものがあります。
しかし、人によっては
それはかなり心理的に厳しい作業となります。
 
ピラティスでは
そういう個々の感情や事情には触れずに
深い呼吸で身体を芯から動かして
姿勢や動作を改善していくことができます。
 
ピラティスは
コアを安定させる為の呼吸法から
インナーマッスルを目覚めさせ
全身の関節の骨の並び方
〜アライメント〜を整えていきます。
 
そして
特定の動作を行う目的の為
使うべき筋肉を
その位置や
動く方向を確認しながら
丁寧に繰り返すことにより
脳と身体の新しい回路を作り直していくことが出来ます。
 
ニュートラルな状態に整った身体には
淀みなくエネルギーが流れ
身体と共に心も癒されていくことでしょう。
 
運動が身体に良いか?
若さを保つか?
練習により上達するか?
 
は、姿勢を整えながら
身体を正しく使って動いているか?
にかかっています。
 
無理や無駄のない身体の使い方は
長持ちする若々しい身体と心を作ります。
 
また
バレエやダンスなど
見た目の美しさが際立つものは
先生方のお手本に似せようと
外観を作ることから入りがちですが
基本的な身体が出来ていない状態で
形を真似することは
間違った筋肉の使い方で
脚を太くしたり曲げたりし
痛みや怪我にも繋がります。
 
どんなに難しいテクニックを習得する為であっても
始まりはいつも
今の自分の身体と心です。
 
スタートラインがわからないのに
ゴールを目指せるでしょうか?
 
がむしゃらにレッスンをする前に
ベースになる自分の状態を整えることは
遠回りのようで
結局は一番の近道なのではないでしょうか。
 
自分の身体と対話するように
内側からの変化を楽しみながら
本来のポテンシャルを引き出していきましょう!!

 




 

 
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